ぴろりのくせになまいきだ。

世間に平和はおとずれなぁい

イヤーピース沼にどっぷりハマった話

皆さん、イヤーピースを付け替えたことがありますか?
イヤーピースとは、イヤホンの先っぽにつけるゴムのような部品です。
たいてい、イヤホンの付属品としていくつかサイズがついているアレです。だいたい材質はシリコーンです*1

これを付属品以外のものに替えたことがある人はすでに結構レアだと思います。
そして、何種類もイヤーピースを買い漁り、付け替えたことがある人はもっとレアだと思います。
それに飽き足らず、耳の型を取ってイヤーピースを作ったことがある人はなかなかお目にかかれないのではないでしょうか。

二段階目でも相当な「イヤーピース沼」だと思いますが、ついに三段階目まで到達してみたので、その感想等を残しておこうと思います。

なお、今回、耳の型を取って作ったイヤーピースは、e☆イヤホンさんで展開しているカスタムイヤーピースの『エアラ(eA-R)』です。
www.e-earphone.jp

詳しくはこちらをご覧ください。
わたしは回し者ではありませんので、忖度なく感想を残しておきたいと思います。
ちなみにできあがったブツはこちらです。Cタイプです。きれいですね。



そもそもカスタムイヤーピースとは?

耳の型(インプレッション)を取って、耳の形状に合うように作製したイヤーピースのことです。
インプレッションをもとに雌型(耳の形と同じ型)をつくり、そこから耳の穴の形に合うようにイヤーピースを作製するようです。なお、これに使用した雌型も一緒にもらえるオプションもあります*2

今回作製したカスタムイヤーピースの材質は、アクリル樹脂だと思います。昔はシリコーン樹脂もあったみたいですね。

なぜ作ったか?

インプレッションを取ってあらためて気づいたのですが、わたしの耳の形があんまり普通じゃないらしく*3、イヤーピースを選ばないと音が聞こえなくなることがあります。
具体的にどうなるかというと、こうなります。

外耳道のカーブが結構あるので、耳の奥に入れようとすると、イヤーピースの開口部と外耳道が密着して音が聞こえなくなります。
この現象は、フォームタイプ(発泡ウレタンのつぶれるやつ)でも発生することがあります。
具体的にいうと、SonyのWF-1000XM4付属の下記イヤーピースでは発生しました(買って試しました)。
www.amazon.co.jp

なお、フォームタイプが好きではなく試したことはないのですが、コンプライのこれはたぶんいけます。
Amazon | Comply(コンプライ) Ts-200 アジアンフィットイヤーピース Mサイズ 1ペア 遮音性/フィット感/脱落防止 HC23-20502-01 | Comply(コンプライ) | イヤーピース

じゃあどうしていたかというと、奥に入らないように調整していました。
本当に色々試したのですが*4、結局、トゥルーワイヤレス用で、長さが短く大きめのイヤーピースを使っていました。
そうすると音はちゃんと聞こえるようになります。あんまりいないと思いますが、同じ症状にお悩みの方、試してみてください。

しかしながら、半分浮いているような状態となりますので、周りの音はめっちゃ聞こえるわ、すぐにズレるわで外で使うにはまあよろしくありません。
そこで何とかならんものかと思っていたところ、カスタムイヤーピースの話が出てきたので、なんかちょっとお金も入ったし作ってみるか!となったわけです。

どうやって作るのか?

これはもうe☆イヤホンさんのほうのページをご覧ください。
簡単に言えば、インプレッションを採取して提出し、注文するだけです。インプレッション採取代も合わせると値段はまあまあな額になります。でも耳の型を自分で見てみるのは楽しいですよ。
納期は、注文から1~1.5か月となっていた記憶がありますが、わたしの場合はちょうど1か月で届きました。

たまにオプション半額などのタイミングがあるので、見た目にこだわりたい人はそれを狙うのもいいと思います。

使ってみてどうか?

これを書きながら早速使っています。
フィット感などは人によるのでしょうが、今のところいい感じにフィットしています。
遮音性がめちゃくちゃ高いかというと、そこまでではありませんが、体感としてはフォームタイプがちゃんと装着できたときくらいです。外の音が全く聞こえないわけではないので、外で使う分にはちょうどよさそうです。

肝心の音ですが、格段に良くなりました。
なるほど、本来はここまで鳴っていたのね、という感じです。
もともと低音が出る機種なのですが、低音を感じやすくなっただけでなく、歯切れよく聞こえるようになったように感じます。
また、高音もきれいに鳴る機種なのですが、フォームタイプのように量が減ることもなく、美しく聞こえてきます。
音の変化はあまり期待していなかったのですが、うれしい誤算でした。
逆に、普通の人はイヤーピースの調整でこれくらい聞こえるのかと思うと、いいなあと思いました。

見た目に関しても、樹脂の色や仕上げもきれいで、総じて満足しています。

なお、あわよくば他のイヤホンでも使えないかなあと思っていましたが、基本的にそうはできていないようです。
機種にもよるかもしれませんが、着脱が結構きつく、また、ライナーとして入っているシリコーン製のチューブが痛みそうです。
基本的に、一つの機種につけっぱなしでの運用になりそうです。

人にすすめられるか?

値段については見てもらえればわかりますが、まあ高いです。その値段でいいイヤホンが買えます。
とはいえ、わたしのようにイヤーピースがなかなか合わないといった場合は、十分にその値段分の価値があると思います。

一方、イヤーピース選びで特段苦労していない方が、これをわざわざ買うべきか?と言われると若干微妙です。
視聴はその性質上不可能ですし、博打にはなります。
あえておすすめできる人を挙げるなら、「ある程度の遮音性は欲しいが、フォームタイプで高音を犠牲にしたくない人」です。その要求は満たすと思います。
また、どうしてもこのイヤホンの音が好きなのだけど、耳の形状がちょっと合わない、という場合も検討する価値があるかもしれません。

まとめ

ということで、イヤーピース沼に肩まで浸かってみた話でした。
万人におすすめできるわけではありませんが、個人的にはとてもいい買い物をしたと思いました。

しかしこの人、何を思ったのか、このカスタムイヤーピースの製作を待っている間にカスタムIEM(耳型で作るイヤホン)も注文しています。少々謎のルートでオーディオ沼にはまっている音がします。
こちらは3か月くらいかかるらしいので、気長に待ちたいと思います。

*1:「シリコン」ではない。ここ重要。「シリコン」というと元素のケイ素(Si)を指します。必ず伸ばしましょう。

*2:これ頼む人いるんですか?みたいなことを聞いている人が隣にいましたが、例えばわたしです

*3:思い返せば耳鼻科でよく耳を引っ張られていたのはこのせい……?

*4:SpinFit CP360、final TWSイヤホン用イヤーピース (TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様、ソニー トリプルコンフォートイヤーピース、AZLA SednaEarfit Light Short、AZLA SednaEarfit XELASTEC、radius ディープマウントイヤーピース等。結局finalのやつかSednaEarfit Light Shortが良かったです。