ぴろりのくせになまいきだ。

世間に平和はおとずれなぁい

かわいい服

別に服のオタクというほどではありませんが、服を見ること、買うことはわりと好きです。
1ヶ月に一度は服を見に行っている気がします。
そして服を増やしてはニヤニヤしています。

ずっとというわけではなく、いつからかというと大学一年生の冬からです。
それまで服は着れればいいし、暑くも寒くもなければいいとしか思っていませんでした。
高校生の頃はウインドブレーカーで登下校するような部活野郎だったのもありますが。


忘れもしないそのきっかけは、大学生になってから初めての冬、さすがに服が足りないと思い、どうせしばらく着るならちゃんとしたのを買おうと思ってちょっと高めの服を見に行ったことです。
友人と一緒に行ったのですが、なんとなくで入ってみたショップでたまたま接客してくれた店員さんと、友人そっちのけで意気投合してしまったのが始まりでした。

色々着せてもらったのですが、そのとき一番感じたことは、着てる服でこんなにも印象が違うのだな、ということです。
言い方を変えると、着ている服で印象を操作できるのだな、ということです。
当たり前のことではありますが、このとき初めて強く感じました。

これがとても楽しいと思ったのです。
月並みな表現ですが、服を変えることによってちょっとずつ違う自分になれる気がしたのです。


それからというもの、足繁くの店に通うようになり、その他の店舗も覗くようになりました。

しかしほかの店舗、ほかの店員さんだと、すすめられる服の方向性がなんとなく合わなかったのです。
理由はしばらくわからなかったのですが、仲良くなったその店員さんは、服のことをかわいいと表現することがあったことに気づきました。

なるほど、自分は何かかわいいと感じる服を無意識に選んでいたのだなと思いました。


その後、他の店舗でも仲良くなった店員さんがいて、その人も服に対してかわいい、という形容をすることがありました。
その店員さんは本当に服が好きで、「めっちゃ買いたいんだよねこれ、でもお客さんが先だから」とこぼしながら、「この服かわいいんだよね」と表現していました。

このとき、自分はかわいいと感じる服を好むというより、服に対してかわいいと思っているのだなと気づきました。

かわいいと思っているということは、愛着があると言っても差し支えないと思います。
一度そう思ってしまったら、あとは買ってニヤニヤするだけです。
某ドラマでもありましたが、カワイイは最強なのです。


そしてそのあと色々な店に服を見に行ったのですが、仲良くなる店員さんはみんな服が好きで、決まって服をかわいいと表現する人でした。

わたしは最初、色々な服を着ることが面白いと思っただけでしたが、そのうち服を着ることよりも服そのものが面白いと思うようになり、かわいいと思ったのです。
服を着た自分がかわいいのではなく、服そのものがかわいいのです(もし女装をするのであれば少し事情は違うかもしれませんが)。

服は自分の外面となりますから、自分の印象をコントロールすることが可能なのは事実ですが、そのニュアンスで接客をしてくる店員さんとはどうやっても話が合わなかったのです。

逆にわたしは服の蘊蓄を聞くことが好きなので、それが伝わっているのかよく色々なことを教えてもらえます。
ちょっとした裏事情も聞けることがあります。
わたしは間違いないですが、そのようなことを教えてくれる店員さんはある意味でオタク気質なんでしょうね。


このあいだ仲のいい店員さんと話していて印象的だったセリフが、「何回かあっち(駅の近く)にも行ったことあるけど、あっちだと俺接客できないと思ったもん。みんな流行ってる服を買いにくるだけで、服を好きで買いにくるわけじゃないんだよね。」というものでした。

服に対するスタンスが違うわけなので、そりゃつれえでしょうよというものです。


皆さんにとってのかわいい服はどんなものですか?